特集
冬から早春へ、ますます魅力の増す金沢へ

金沢

2020年2月27日

冬から早春へ、ますます魅力の増す金沢へ
3月14日で開業5周年を迎える北陸新幹線。
開業によって、より多くの旅行者が訪れる金沢。
これまでも魅力的な街として知られてきたが、近年、さらなる進化を遂げている。
伝統的な食材や料理が愛され続ける一方。
伝統を重んじつつ、新しい時代の金沢の名店も多数生まれてきている。
これまでとはまた違う、ますます魅力の増した金沢へ。
編集 松尾 大(ぐるなび)

安心安全な農産物を使ったフレンチを店舗で醸造したワインと『A la ferme de Shinjiro』

安心安全な農産物を使ったフレンチを店舗で醸造したワインと

「シンジロウの農場にて」という少し変わった店名のフレンチレストラン。その「シンジロウ」さんは、シェフのことではない。金沢市郊外に広がる河北潟干拓地で有機農業を営み、全国でもトップクラスの有機栽培農家として知られる金沢大地代表の井村辰二郎さんの名前からこの名が付けられた。もともとご実家が農家の家系でサラリーマンを経て実家を継いだ井村さん。そのお母様が葡萄を育てていることもあり、その葡萄を使ったワイン造りを目指したのがはじまり。そして、クルマでしか行けないような場所ではなく、都心で気軽にワインを楽しめるようにと金沢駅からほど近い尾張町の大正時代の町家に1階は醸造施設の金沢ワイナリー、2階にこのレストランを作った。

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寿司と和食を楽しむ『おすしと和食 はた中』

寿司と和食を楽しむ

金沢と言えば、どうしても日本料理や寿司を食べに行きたくなるもの。とはいえ、高級な懐石は堅苦しいし、有名な寿司店は予約が殺到しているうえ、基本的にはおまかせコースであることが多く、好きなものを少しつまむという使い方はなかなか難しいもの。それに、日曜日に休業している店が少なくなく、悩ましい。

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じんわり優しいイタリアンと身体に染み入るワインを『自然派ワイン食堂 Uva-Uva』

じんわり優しいイタリアンと身体に染み入るワインを

近年話題となっている「自然派ワイン」。ナチュラルワインやヴァンナチュールなどと様々な呼ばれ方をするが、簡単に言うと人間は最低限度の管理をして、自然に近い状態で造り上げたワインということ。古代から知られるように、本来葡萄の果皮には酵母がついていて、その力で発酵し、ワインが造られる。しかしながら、近代になり大量生産や品質安定のために農薬などを使って育て培養酵母によって発酵させ、大量の酸化防止剤を使うことがスタンダードになってしまった。

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金沢らしさと現代的和食の融合『酒屋 彌三郎』

金沢らしさと現代的和食の融合

飲み屋が密集する片町の喧騒を離れ、しばらく進むと北陸放送などがある本多町にあるのが、この『酒屋 彌三郎』。観光地からも遠くなく、オフィスもあり、地元民が住んでいる非常に良い立地。初見では何屋さんなのかわかりにくい店だが、気軽なスタイルの割烹である。こちらの店主・荒木和男さんのご実家の屋号がもともと「酒屋」でひいおじいさんのお名前が「彌三郎」だったことからこの名をつけたのだという。

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城下町の町家でいただく本物の北京ダック『梅梅 金沢』

城下町の町家でいただく本物の北京ダック

金沢といえば、その礎を築いたのは加賀前田家。100万石の城下町として知られるこの街は、京都や奈良と同様、太平洋戦争での空襲から免れたこともあり、古都として非常に風情がある。東や西の茶屋街や主計町など、歩くだけでタイムスリップしたような気分にさせられる街並みが大きな魅力だ。この『梅梅 金沢』がある尾張町も幹線道路に面しているものの、いくつもの町家が並ぶエリア。尾張国荒子城主の四男として生まれた前田利家が、加賀を治めるにあたり、地元尾張荒子から足軽や御用商人を呼び寄せたためにこの名がついたものと言われている。

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