特集 / 冬から早春へ、ますます魅力の増す金沢へ
金沢らしさと現代的和食の融合

金沢

2020年2月27日

金沢らしさと現代的和食の融合
飲み屋が密集する片町の喧騒を離れ、しばらく進むと北陸放送などがある本多町にあるのが、この『酒屋 彌三郎』。観光地からも遠くなく、オフィスもあり、地元民が住んでいる非常に良い立地。初見では何屋さんなのかわかりにくい店だが、気軽なスタイルの割烹である。こちらの店主・荒木和男さんのご実家の屋号がもともと「酒屋」でひいおじいさんのお名前が「彌三郎」だったことからこの名をつけたのだという。
鯛と山菜のカルパッチョは1,400円。春になるとこごみ、たらのめ、こしあぶらなどを近くの山に取りに行くという荒木さん。自宅の庭にはふきのとうやタラの芽が出来たりするというから豊かだ
鯛と山菜のカルパッチョは1,400円。春になるとこごみ、たらのめ、こしあぶらなどを近くの山に取りに行くという荒木さん。自宅の庭にはふきのとうやタラの芽が出来たりするというから豊かだ

金沢は比較的町家が残っている街だが、そんな中でも街中から近くこれだけ立派な町家は数多くはない。店を開くにあたり荒木さんが何軒か見て回っていたときに最後に出逢ったのがこちら。正面の面構えを見たときにポンと来たというこちらは、もともと金沢の陸軍将校の家だったもの。さらに中に入ってすぐ、カウンターと吹き抜けの天井にすることは決めたという。たしかに、なんともいい空気感のある建物だ。

能登牡蠣とちぢみ法蓮草の味噌チーズグラタンは1,200円。味噌は赤味噌でベシャメルソースとブレンド
能登牡蠣とちぢみ法蓮草の味噌チーズグラタンは1,200円。味噌は赤味噌でベシャメルソースとブレンド

大学時代まで過ごした金沢を出て、東京でいくつらの店舗を展開する会社に入った荒木さん。そこで、和食を基礎から学びなおした。6年前に独立を機に地元に戻った荒木さんが考えたのが、「食を通じて人生が少しでも豊かになるお手伝いが出来たら」ということ。店のスタイルとしては和食であるが、古くからある金沢の和食の定型ではなく、こういう楽しみ方もあるという提案をしている。県外の酒やナチュラルワインと言ったものと金沢の料理を合わせるというのもそんな中の一つ。

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