三ノ宮駅からほど近く、生田神社の近くの路地に店を構える隠れ家的な一軒がこの『たか月』。2011年4月にオープンして8年余り。着実にファンを増やしているその人気の秘密は、飛び切りの食材がリーズナブルにいただけるということだろう。天然ものを中心に地元兵庫の海の幸や旬食材を季節の日本酒と共に楽しめる、気軽な海鮮和食というスタイル。
なかでも特に食べておきたいのが、鯛ごはんだ。明石や徳島といった瀬戸内で獲れた天然の鯛を丸ごと一匹、信楽焼の大きな土鍋で炊き上げる。注文ごとに炊き上げられ、約35分後には目の前に表れる。蓋を開けたときの香り、口に含んだときの旨みの広がりなど、他とは違う瀬戸内の鯛の品質の高さを存分に味わえる逸品となっている。これを目がけてやってくる常連が多いのもうなずける。また、酒を飲んだあとの〆としてもおススメだ。
もちろん鯛以外の素材も厳選されたものばかり。淡路島や徳島など近海に上がった獲れ立ての鮮魚は刺身はもちろん、焼き物にしてもその鮮度と品質の高さはわかるだろう。近海物以外でも、これといった良質な食材はご主人の目利きで取り入れ、素材の良さを徹底的にいかした一品として仕立てられる。酒も日本酒は店主が季節ごとに厳選。旬の食材と旬の酒のマリアージュも楽しみたい。