3月1日でオープンから丸二年を迎えたばかりにもかかわらず、下関はもとより、アジアからも注目されているレストランがこの『レストラン高津』。
オーナーシェフの高津健一さんは地元・下関の出身の35歳。高校卒業後すぐに福岡のレストランで修業したものの、一度家業を手伝うために地元に戻る。しかしながら、とあるきっかけから料理の世界に戻り、カナダで1年修業したのち、下関のイタリアン、NYの名店『Basta Pasta』などで腕を磨き、福岡・西中洲にある超人気店『ラ メゾン ドゥ ラ ナチュール ゴウ』でスーシェフを務めた人物。店をオープンするにあたり日本料理でも短期間修業したのち、満を持して地元に凱旋した。
オーナーシェフの高津健一さんは地元・下関の出身の35歳。高校卒業後すぐに福岡のレストランで修業したものの、一度家業を手伝うために地元に戻る。しかしながら、とあるきっかけから料理の世界に戻り、カナダで1年修業したのち、下関のイタリアン、NYの名店『Basta Pasta』などで腕を磨き、福岡・西中洲にある超人気店『ラ メゾン ドゥ ラ ナチュール ゴウ』でスーシェフを務めた人物。店をオープンするにあたり日本料理でも短期間修業したのち、満を持して地元に凱旋した。
高津シェフの作り出す料理は、フレンチをベースとした、いわゆるイノベーティブと呼ばれるものにカテゴライズされるもの。ただ、イノベーティブといっても奇をてらったものではなく、むしろシンプルな料理が多い。シェフ曰く「あまり重ねすぎて何を食べているのかわからない料理はダメ」という。必要最小限のパーツと味を組み合わせることに重きを置く。見た目だけでは味の想像がつかないが、使用する食材を訊き味わえば、素材のエッセンスが口中に広がり、ある種の懐かしささえ覚えるのような味わいとなっているから不思議だ。
写真の新タマネギの料理も、見た目ではウニが主役のように感じるだろうが、あくまでも新タマネギの料理。ゆっくり火入れしてエッセンスが引き出されたタマネギは素材だけの味だとは信じがたい甘さ。エスプーマで柔らかな口当たりの中にウニが表れ、食感でアクセントを与えつつ、その濃厚な甘みはタマネギと同化していく。そこにコリアンダーの余韻がキレを与える。タマネギとウニという下関の食材の良さが際立つ逸品だ。
ただ、食材は下関に固執しているわけではなく、地元にいいものがあればそれを使うというスタンスだ。例えば野菜は地元のものがほとんどだが、全体的にみれば6割程度。魚は以前の職場がある福岡から仕入れるものも多い。