特集 / 浪速割烹で日本料理の味わい深さを知る
大阪の名料亭と名割烹で培われた技と感性をいただきに

大阪

2018年12月6日

大阪の名料亭と名割烹で培われた技と感性をいただきに
北新地永楽町通りにあるビルの2階。黒をベースにしたモダンなカウンターメインの割烹『いわき』がある。ご主人の遠藤亮一さんは、大阪屈指の料亭『船場吉兆』と名割烹『浪速割烹 㐂川』の両店で腕を磨いた強者。8年前に開店し、7年連続ミシュランガイドで一つ星として掲載されている。
焼物。鯛の骨からとっただしを使って、金目鯛の炭火焼のなんば仕立て。能勢の原木しいたけ、難波葱
焼物。鯛の骨からとっただしを使って、金目鯛の炭火焼のなんば仕立て。能勢の原木しいたけ、難波葱

遠藤さんは福島県いわき市の出身。店名の『いわき』は故郷に由来している。両親が共働きだったことから弟たちに食事を作ることが多く「自分が作った料理を食べてもらう嬉しさを知りました」という。東京の辻調理師専門学校を経て、当時日本料理の主流であった関西へ。『船場吉兆』で13年経験を積んだ。「魚が触られるようになるまで7、8年と歩みは遅い修業でしたが、しっかりと価値のある仕事が身に付いたと思います」。その後、『㐂川』で、初めて表に出る仕事を経験し最初は戸惑ったものの「やり取りの中で作られていくライブ感や魅せる仕事を学びました」。

八寸。泉州の剣先イカ、高山真菜、松の実の辛子味噌和え、サロマ湖の牡蠣の有馬煮 根セロリのピュレ、茶ぶりなまことこのわたの共和え、北海道の本ししゃも、和歌山の鯖寿司、酒かすと干柿、くわいチップス。料理はすべて10,000円のコースから。
八寸。泉州の剣先イカ、高山真菜、松の実の辛子味噌和え、サロマ湖の牡蠣の有馬煮 根セロリのピュレ、茶ぶりなまことこのわたの共和え、北海道の本ししゃも、和歌山の鯖寿司、酒かすと干柿、くわいチップス。料理はすべて10,000円のコースから。

独立の際は、「培ったことをベースに、“自分の料理”をしたい」と、すべてを一人でまかなえる席数とした。「コースなのでやり取りの中で作っていく割烹の本意ではないかもしれませんが、カウンターもフラットにし、すべてを見せるようにしています」。料理はできる限りの仕込みをし、仕上げは客前で。「炭火で焼く香り、焼いた魚のパチパチと脂のはねる音、揚げ物の揚がるさまなどライブ感は伝わっていると思います」。

箸休めの「ぶり大根」。軽く湯引きして脂を落としたブリと大根の葉を、酢漬けにした田辺大根で巻いた。カラスミがコクをプラス
箸休めの「ぶり大根」。軽く湯引きして脂を落としたブリと大根の葉を、酢漬けにした田辺大根で巻いた。カラスミがコクをプラス
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