特集
広島とはまた異なる文化が魅力的な歴史ある城下町・福山へ

福山

2018年11月19日

広島とはまた異なる文化が魅力的な歴史ある城下町・福山へ
広島県第二の都市にして、備後経済圏の中心都市である福山市。
駅前には福山城が、海に足を伸ばせば名称・鞆の浦があるという慣行的な見どころが多く、また、在来線で尾道へ20分、倉敷へは40分、新幹線を遣えば広島市内にも20分でたどり着くことが出来る、中国地方の観光には非常に便利な街である。地元の海産物や野菜などはもちろんだが、それらを使ったレベルの高い料理も味わえる魅力にあふれた、知られざるグルメシティ・福山。新大阪から新幹線で約60分でたどり着く、豊かな文化のある街。広島市内とはまた違った独自の文化を味わいに出かけてみるのはいかがだろう?
編集 松尾 大(ぐるなび)

福山の地で約100年。街を見守ってきた食堂。『稲田屋』

福山の地で約100年。街を見守ってきた食堂。

午後の休憩を終え、16時の開店が近づくと、近所の常連がこの店の名物を求めて集まる。『稲田屋』は資料が残っていないため正確な年はわからないが大正8年頃の創業ということで、現在のご主人で5代目。もともとは、うどんをメインに提供する店として創業したようだが、以来約100年にわたり、福山の街で商いを続けてきた、この街を代表する酒場遺産的な一軒だ。

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華やかな頃の駅前を愛する店主の趣味が高じた一軒『駅前とおだいどこ』

華やかな頃の駅前を愛する店主の趣味が高じた一軒

どこの地方都市もそうなりがちだが、福山も交通の要衝の割には、駅前は都市規模に比べそれほど繁華とは言えない。けれども、古くから備後都市圏の中心部であったこの街は、以前は1階部分が店舗ばかりで、駐車場を作るスペースもなかったほど、あらゆる店舗でごった返していたという。そして、近年また福山市も駅前を盛り上げようとさまざまな企画が立ち上げられ、たとえば休日には道路を閉鎖して道に椅子を置いて飲食できるストリートを作ったり、屋外で映画を上映したりといったユニークな取り組みが行われている。そんな駅前の一角に『駅前とおだいどこ』はある。

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オープン16年目の福山を代表する日本料理店『おく村』

オープン16年目の福山を代表する日本料理店

福山市は日本を代表する有名企業の本社が多数存在する地域。その福山の中でもそういった大企業のトップクラスの接待などで、圧倒的な支持を受けているのが、この『おく村』だ。「ミシュランガイド広島・愛媛2018特別版」で一つ星として掲載されたこちらの料理長の奥村竜太郎さんは、話をすればすぐにわかるが、京都弁のアクセントがしっかりと残る京都人。京都と大阪の和食店で勤めたのち、鞆の浦のホテルで勤務時代に地元ご出身の奥様と出逢い、結婚。この地に店を開いて16年目となる44歳、脂の乗った料理人である。

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季節の素材の素晴らしさを感じる、医食同源の優しい味わい。『蓮華』

季節の素材の素晴らしさを感じる、医食同源の優しい味わい。

「ミシュランガイド広島・愛媛2018特別版」ではミシュランプレートの店としても掲載される、福山を代表する中国料理の店。広東をベースとしながら、油脂の使用を控え、素材の持ち味を活かした、いわゆるヌーベルシノワ。一般的には、大皿で提供することの多い伝統的な中国料理とは違い、フレンチのように洋食器に一人前ずつ料理を盛り付け、コースとして1品ずつ提供するスタイル。広島県内では、このようなスタイルで提供する店は珍しいという。

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魚のうまさを知り尽くした和の名店『和食屋 夜咄 』

魚のうまさを知り尽くした和の名店

福山市内でも駅から少し離れたこちらの昭和町というエリアは、深夜まで開いている飲食店が軒を連ねる大人の街。そんな界隈にあって、その味と使い勝手の良さで、多くの食通から支持されているのがこの『和食屋 夜咄』。料亭や割烹ほど敷居は高くなく、かといって居酒屋のようにカジュアルすぎるわけでもない、近所に一軒あればちょうどいいと思わせるような和食の店だ。

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