九州新幹線の開業以降、大型商業施設ができるなど、賑わいを見せる博多駅界隈。周辺には新旧さまざまなホテルが建ち並ぶが、平成元(1989)年に開業し、福岡のリーディングホテルとして確固たる地位を築いているのが、ホテル日航福岡だ。このホテルのテーマレストラン『レ・セレブリテ』の料理長を勤めるのは、2010年に32歳の若さでシェフ(料理長)に就任した森田安彦さん。美食のワールドカップと呼ばれる世界的な料理コンクール「第15回 ボキューズ・ドール国際料理コンクール日本代表選考会」において第3位を獲得した経歴を持つ実力者だ。
歴史と格式のある旗艦レストラン
『レ・セレブリテ』とは、JALホテルズが誇るフラッグシップ的なメインダイニングのブランド。1978年、かのジョエル・ロブション氏が「ホテル・ニッコー・ド・パリ」料理部門のディレクターに就任。フランス料理界において注目を集める格式のあるブランドである。
大阪出身の森田シェフは、高校から大学までを九州・熊本で過ごし、2000年にホテル日航福岡に入社。『レ・セレブリテ』に配属となる。2006年に渡仏し、パリとプロヴァンスのレストランで修業。帰国後、スーシェフ(2番手)として『レ・セレブリテ』に復帰し、2010年にはシェフ(料理長)に就任した。