最近、町家改装のカフェやゲストハウス、コミュニティサイクル網の充実などなにかと話題が多い堺だが、話題の最たるものは「百舌鳥・古市古墳群」の世界遺産登録国内推薦であろう。
昭和の時代には仁徳天皇陵(大仙古墳)をはじめさまざまな古墳の周囲は、どこも「よそから来た人が散歩して楽しい」という感じではなかった。ところが21世紀に入ってから、周辺道や古墳周りの公園も整備され、今や「不特定多数の老若男女が観光に訪れる場所」に変わりつつある。
といっても、百舌鳥古墳群の象徴である仁徳陵の周囲には、「古墳を見ながら憩える」場所などほとんどない状態だったが、今年9月の終わりに、かつて同じ場所で営業していた料亭の『丸三楼 雪陵庵』が新たにステーキレストラン『徳庵』として生まれ変わっていた。すでに曜日を問わず連日、にぎわいを見せている。