特集 / 大阪、気軽に楽しめる人気店の味
本場の技と大阪人の味覚が融合した四川の名店

大阪

2019年11月18日

本場の技と大阪人の味覚が融合した四川の名店
いまから46年前に横浜・中華四川料理『重慶飯店』に招聘され来日。その後、1979年に北新地の『重慶飯店』総料理長となった黄村宝シェフ。「本場の味」がまだまだ珍しかった時代に、本物の四川料理を関西にもたらした第一人者である。その後、中之島の辻学園で中国料理主任教授にも就任、そして2002年に自らがオーナーシェフとして千里中央に『御馥』を開いた。2006年にはマルビルに本店を移し、現在中之島ダイビルとの2店舗で展開する、大阪を代表する四川料理の名店として知られる。
紋甲イカの唐辛子炒め。黄さんの『重慶飯店』時代からの自慢のスペシャリテ。旨みと痺れ、辛味のバランスが自慢の逸品。唐辛子は苦くならず、油に味と香りを移すギリギリの火入れで
紋甲イカの唐辛子炒め。黄さんの『重慶飯店』時代からの自慢のスペシャリテ。旨みと痺れ、辛味のバランスが自慢の逸品。唐辛子は苦くならず、油に味と香りを移すギリギリの火入れで

中国4大料理の1つである四川料理は「一菜一格、百菜百味」つまり「ひとつの料理にひとつの品格があり、百の料理には百の風味がある」と賞賛されているもの。麻婆豆腐はじめ「四川料理は辛い」というイメージが強いが、実は酸(酸味)・辣(辛味)・麻(しびれ)・苦(苦味)・甜(甘味)・香(香り)・鹹(塩味)の7つの味を自在に使い分け、香り高く、旨みにあふれる料理が多い。それでも40年以上前の来日当初は辛すぎると言われ、なかなか黄さんの料理は受け入れられなかったという。

大エビのチリソースは、熟成させた豆板醤と自家製の豆板醤、さらに乾燥唐辛子をすりつぶしたものを合わせていて、辛さの中に深みがある
大エビのチリソースは、熟成させた豆板醤と自家製の豆板醤、さらに乾燥唐辛子をすりつぶしたものを合わせていて、辛さの中に深みがある
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