お隣の島根県が出雲そばに代表されるように、そば文化が発達した街であるのに対し、鳥取市のある鳥取県東部はそば屋そのものが少なく、決してそばが地元民の食生活に根付いたものとは言えない。そんな逆境の中、オープンから8年目にして『ミシュランガイド京都・大阪+鳥取 2019』で見事にビブグルマン店として掲載されたのがこの『そば川口』である。
ご主人の川口正之さんは、地元・三朝町の旅館で約5年間調理師として勤めたのち、同じ『ミシュランガイド京都・大阪+鳥取 2019』で三つ星となった大阪・島之内の名店『太庵』で2年間、日本料理の修業を積んだ。その後、そばの世界に魅せられ、北新地の『そば處 とき』へ。5年間の修業ののち、鳥取に戻り店を開いた。