福井の中でも飲食店が集中する片町エリア。夜になると多くの店の灯りがともる中に、少し早めの夕方16時から福井の味覚を堪能できる店がある。この『まるさん屋 福井片町』は敦賀に本拠を持つ魚問屋が経営する和食居酒屋。問屋ならではの抜群の鮮度の食材をさまざまなスタイルの料理で提供してくれる、使い勝手抜群の一軒だ。カウンター、ソファ、座敷と使い方に応じた席割りになっていて、100席を超える大型店。しかしながら、職人の仕上げる料理は繊細だ。
まずいただきたいのは何といっても鮮度の高い刺身。上の写真のおまかせ刺身盛り合わせはこの内容の「上」が2,000円。この日は、本マグロ大トロ、サワラ、ハマチ、福井サーモン、スズキ、バイ貝、甘エビ、モンゴイカといった内容。魚は、敦賀港から地の物を競り落として、現地で処理。聞きなれない福井サーモンは福井漁連が養殖しているもので、脂がのっているが身の緩さはなく、鮭らしい香りはあるが臭みは感じない。貝類も磯の香りが素晴らしい。魚問屋のプライドを感じさせる味わいである。