特集 / じわじわと変革が始まっている福井の今のグルメを愉しむ
福井名物を自分で打っていただく愉しみ

福井

2019年5月20日

福井名物を自分で打っていただく愉しみ
福井県は作付面積・収穫量ともに全国5位のそば処。他府県と比べ、在来種のそばを栽培しているのが特徴だ。小粒で風味が強く、香りも良い大野在来、粒張りがよく、薄青緑がかった甘皮が特徴の丸岡在来、昼夜の気温差が激しい風土で育った極小粒系品種である今荘在来、育ちが早く、粒も大きく、極めて高い香り美山南宮地在来という5品種が主なもの。日本の産地は北緯36線に良質なそばが獲れるエリアが多く、これを「そばライン」といわれるのだという。それだけに、福井には美味しいそば処が多いし、自らそば打ちを楽しむ人も多い。
マンツーマンで指導する山本さん。体験しているのは地元の方で仕事帰りにたまにそば打ちをしに来るらしい。打ったそばは家に持ち帰って奥様と食べると話していた。持ち帰り用のつゆも販売していて300ml入り200円となっている
マンツーマンで指導する山本さん。体験しているのは地元の方で仕事帰りにたまにそば打ちをしに来るらしい。打ったそばは家に持ち帰って奥様と食べると話していた。持ち帰り用のつゆも販売していて300ml入り200円となっている

そんな福井にあって。一昨年2017年11月のオープン以来、地元から支持されているのが、今回紹介する『越前蕎麦倶楽部』だ。JR福井駅のすぐ近くにあるガレリア元町商店街の中ほどという非常に便利な場所にある。店主の山本雅洋さんは、本業は現在も工務店の経営者ながら、趣味が高じて単なるそば屋にとどまらず道場まで造ってしまった。この店舗ももともとは家具店だったスペース。山本さんと同じようにそば打ちをしたい人が仕事終わりに来られるような場所にと大改造を行ったというわけだ。現在地元客を中心に40名の会員がいるが、旅行者のそば打ち体験希望者も多く、2018年の一年間でなんと、6,500人がそば打ち体験をしたのだという。

見るからに透き通ったつゆにつけていただくざるそばは700円。つゆの色は薄いがしっかりとしたコクがある。ちなみに、こちらで使っている水はそば打ちにもだしを取るためにもすべて天然水を使用している。水道水のカルキはそばの香りを飛ばしてしまうのだという。「ふくいのおいしい水」と認定された湧水を山本さんが毎日わざわざ汲みに行っている
見るからに透き通ったつゆにつけていただくざるそばは700円。つゆの色は薄いがしっかりとしたコクがある。ちなみに、こちらで使っている水はそば打ちにもだしを取るためにもすべて天然水を使用している。水道水のカルキはそばの香りを飛ばしてしまうのだという。「ふくいのおいしい水」と認定された湧水を山本さんが毎日わざわざ汲みに行っている
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