大阪・靭公園近くで約10年間、数多くのグルメに愛されてきた『エテルニテ』が店を閉じ、シェフの地元・奈良で2017年2月に新たに『ラ・フォルム ド エテルニテ』という名で新たなスタートを切った。
最近のフランス料理は、もはやどこがフランス料理なのかということがわからないくらい食材も見た目も調味料もありとあらゆるものが変化している。しかし、永野良太シェフは、アルヴォワを皮切りに、カオール、パリとフランス各地で修業。郷土料理にも触れ、パリの新しい料理にも触れてきた。何より、今とは違う本当のクラシックな料理を出していたほぼ最後の『トゥール・ダルジャン』の厨房でも現場にいたわけで、新しいフレンチも郷土料理もそしてクラシックなフレンチも作れるという、その引き出しの多さが多くの人を魅了してきた。
大阪でも絶大な人気を誇った永野シェフだが、いつかは地元・奈良で店を開きたいという思いがあった。注文をすればどんな食材でも集まる大阪だが、そこでその料理を作ることの意味を見失いかけていたからかもしれない。