地元富山、北陸はもちろん、いまや全国からこの店をめがけて多くのグルメが訪れる店がある。『ひまわり食堂』というイタリアンぽくない名前が付けられたこちらは、そのかわいいイメージとはとは違い、多くの人々の舌をうならせている。その秘密はどこにあるのだろうか?
この店を取り仕切る田中穂積シェフは少し遠回りして料理人となった。もともと大学を卒業して約10カ月間、西ヨーロッパ、北アフリカ、アメリカ、ジャマイカなどをバックパッカーとして旅をしていた。その後、家庭の事情があって富山に戻っていた田中シェフだが、フィレンツェで出逢ったTボーンステーキやスペイン・セゴビアで食べた仔豚料理の味の感動の記憶に突き動かされ、27歳の時に料理人となることを決意する。そして、いきなりイタリアに渡ったのだが、ほとんど料理も出来なければイタリア語も喋れないということで帰国。約10年間都内の有名店で修業し、さらにイタリアに再渡航して、紛うことなきイタリアンの料理人となって富山の地に、料理で感動を与えるべく戻ってきた。