特集 / 夏風に吹かれて旅するように。岡山・倉敷の名店5選
潮流激しい下津井のうまみあふれたタコを食べ尽くす

岡山・倉敷

2018年5月21日

潮流激しい下津井のうまみあふれたタコを食べ尽くす
「明石海峡よりも潮流が激しい」とも言われる下津井沖。潮流に流されないように岩などにしがみつくためか、この地域のタコは他のそれよりも脚は太くて短く、マッチョタイプが多いという。
瀬戸大橋開通から30年。下津井漁港ののんびりとした昼頃の風景は当時と変わらない
瀬戸大橋開通から30年。下津井漁港ののんびりとした昼頃の風景は当時と変わらない

瀬戸大橋のそばにある小さな漁師町・下津井は、蛸壺や疑似餌を使ったタコ漁が盛んな町。最盛期は5月で、産卵期の9月のみ資源保護のため禁漁となる。そのタコを水槽に蓄え、タコ料理専門店としているのが『保乃家(やすのや)』だ。

一回の仕掛けで多くの蛸壷を海に沈めてタコが入るのを待つ、昔ながらの漁法
一回の仕掛けで多くの蛸壷を海に沈めてタコが入るのを待つ、昔ながらの漁法

さっそくタコ目当てに店に行くと、取材時はまだ最盛期前でも『保乃家』には大物たちが待機中だった。

ネットに小分けされているのは互いに食い合うのを防ぐため
ネットに小分けされているのは互いに食い合うのを防ぐため

タコの生命力に脱帽しきり

さっそく二代目・原隆さんが水槽から取り出したタコを持って見せてくれた。

「怒るとスミを吐くんです」もう、必死に抵抗している
「怒るとスミを吐くんです」もう、必死に抵抗している

その急所を突いて締め、手で口ばしをちぎり取る。胴から脚を外しながらそっと内臓を外す。太い脚を切り分けると、まだうねる。まな板の上にのせると吸盤で吸い付く。その習性を利用して皮と吸盤と身にさばいていく。

うねる純白の身。さすがに鈍ってきたようだが、タコの生命力はすごいものだ。それを食べるのだから精もつくのだろう
うねる純白の身。さすがに鈍ってきたようだが、タコの生命力はすごいものだ。それを食べるのだから精もつくのだろう
捌かれた下津井ダコの脚は皮を剥かれてもなお動く。凄まじき生命力!
捌かれた下津井ダコの脚は皮を剥かれてもなお動く。凄まじき生命力!

まずは、吸盤の付いた皮だけをさっと湯がいて食べるイボ酢。義母の前田鶴代さんが担当だ。売ってくれと言われても断り続けた特製三杯酢がタコの味を引き立てる。 たこの真子(写真・吸盤の左上)や白子(吸盤の右)も入ることがある。写真のように吸盤がキレイに並んでいるのはメス、ランダムな大きさと配置であればオスだ。

左上が真子、胡瓜の下にある白い塊が白子。その下には胴体(頭)の細切り
左上が真子、胡瓜の下にある白い塊が白子。その下には胴体(頭)の細切り
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