特集 / 海の幸も山の幸も驚くべき名店揃いの街・広島
ストイックなまでに、香港の海鮮料理を求道!

広島

2018年2月19日

ストイックなまでに、香港の海鮮料理を求道!
中国料理ではなく、香港料理の専門店だ。店内には生け簀があり、蟹やアワビ、オコゼなどがズラリと揃う。広島でこれだけ香港と海鮮に特化した店は、おそらく唯一だろう。それ故に個性が突出しており、もし炒飯や酢豚をリクエストしたなら「他の店へどうぞ」と言われるかもしれない。しかし、そういう確固たるポリシーを持った料理人が、往々にしてうまい料理を作るものだ。
店内には生け簀があり、蟹やアワビ、オコゼなどがズラリと揃う


ハードルが高く感じられるかもしれないが、その味の虜になれば再訪せずにいられない

盆も正月も休まず、365日料理を作り続けるのが生き甲斐だそう
盆も正月も休まず、365日料理を作り続けるのが生き甲斐だそう

16歳から料理の道に入った瀬川貴宏さんは、同じ厨房にいた香港人厨師の作る繊細な味に、今までの自分が「日式中華」のイメージで捉えていた中国料理の価値観を、大きく覆された。以来、試行錯誤しながら香港料理の道を一筋に追いかける。

現在は2ヵ月に1度のペースで香港に通い続け、覚えているだけで40回以上の渡航。香港料理以外の中国料理を知ってしまうと「濁る」からと、香港以外の中国大陸には足を踏み入れない徹底ぶりだ。そこまでして追い求める瀬川さんの「香港料理哲学」とは何か。その答えは料理を通して受け取って欲しい。

突出しのピーナッツ類も、生豆を炒るところから
突出しのピーナッツ類も、生豆を炒るところから

そのまま食べても美味なXO醤。素材となる咸魚(ハムユイ=発酵させて干した魚)、干し海老、干し貝柱などを、国産のイシモチやニベ、生海老、生ホタテを使って干し始めるところからが、瀬川さんの言う「手作り」だ。豆板醤は東広島市西条の空豆を原料に、味噌も大豆から、と調味料の段階から、自身の味をコントロールしていく。

広島最大の飲食街・流川エリアに位置する
広島最大の飲食街・流川エリアに位置する

『雲雀せがわ』には、料理メニューが存在しない。予約の際に「これが食べたいのだけど」とリクエストしても「当日になってみないと分かりません」と返される。その日の素材に沿った料理を作るので、約束が出来ないのだ。

高級店だがアットホームさを感じさせる内装
高級店だがアットホームさを感じさせる内装

今回の広島特集で紹介するお店の中では、最も高額店となるが、堅苦しいお店ではない。瀬川さんのお母様もお店を手伝っておられ、ほのぼのと温かい接客に和める。

お任せコースは7,500円~25,000円(税別+突き出し代10%)。日によって内容は変動するが、一例としては、前菜、スープ、メイン、ご飯、デザート、というような流れ。 このあと紹介する料理群に参考価格を表記したかったのだが「その日の仕入れ価格で変動する時価なので、書かないでください」との事で、読者の皆様には悪しからずご了承願いたい。

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