特集 / 寒いからこそ美味しい、京都の冬グルメ
ブクブク、フツフツたぎる様が食欲をそそる!

京都, 12月

2017年12月18日

ブクブク、フツフツたぎる様が食欲をそそる!
慶応3(1867)年の大政奉還から150年という節目の年を迎え、その舞台となった世界遺産・二条城には毎日多くの観光客が訪れている。そんな国の史跡、国宝でもある名所からほどなくのところ、13年目を迎えた中国料理店『粋廉』がある。
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築80余年の町家を生かした、京都らしい佇まい

腕をふるうのは、埼玉県出身の店主・大野義行さん。中国料理一筋、30年以上というベテランだ。カウンター内でキビキビと、大火力コンロの上で黙々と大鍋を振る姿が印象的な大野さんが営んでいるのは、一般的な中国料理店ではない。「フカヒレを食べてもらう」店だ。

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大きな蒸し器を使って仕込みをする大野さん。

お目当ての一品までの「間」もごちそう

夜はフカヒレの姿煮をメインにした、数種のコースが供されるのだが、昼には初めてでも気軽に楽しめる名物がある。それが「ふかひれあんかけごはん」(1,800円)。 テーブルに着くと、揚げ春巻などを乗せた盆が運ばれて来る。壬生菜にシイタケ、白ネギなどをたっぷり入れた玉子スープ。塩漬けのザーサイを自家調味したものが並ぶ。「あんかけごはんができるまで、これを召し上がりながらお待ちくださいね」と奥様の加寿子さんが声をかけてくれる。

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玉子スープの具は時折で変わる

言葉の通り、軽くとろみをつけたスープを味わいながらカウンター内を凝視すると、陶器の皿が火にかけられた。直火で皿を焼くのだ。傍らでは大野さんが白湯スープを中華鍋で煮立たせ、手早く味を整えていく。頃合いに焼けた皿に加寿子さんが白ご飯を盛りつけるとチリチリッと焦げる音がする。その直後、とろみをつけたフカヒレあんを大野さんが一気に投入。すさまじい湯気が立つと同時に、ブクブク~とあんがたぎる。生唾ゴックンものの瞬間だ。

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思わず写真を撮りたくなる、完成の瞬間
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