クリスマスのシーズン、最も美しく輝く街のひとつ、神戸。中でも異人館の町並みがひときわ煌めく坂の一画にある神戸北野ホテル。そのクリスマスデコレーションはまるでヨーロッパの街にあるオーベルジュのよう。エントランスを入ると、吹き抜けのロビーに大きなツリーが飾られ、日本じゃないみたいなロマンティックな空気感に包まれたその瞬間、魔法にかけられ一気にクリスマス気分が上昇。
「あの人」の料理が花開く場所で
ここは同ホテルの山口浩総支配人・総料理長の世界観がより味わえる特別な場所。山口シェフは、日本で研鑽を積んだのちフランス料理界の重鎮、故ベルナール・ロワゾー氏に師事、本場フランスで水のフレンチを学び、帰国後まだバターやクリームを使うのが当たり前だった日本のフレンチ業界に大きな革新をもたらせたパイオニア的存在。料理人としての天賦の才能と共に、現在日本で最も注目されるフレンチのシェフのひとりです。
また神戸北野ホテルは世界中のセレブリティたちが絶大な信頼をおく、ルレ・エ・シャトーの日本の数少ない加盟店のひとつ。
ルレ・エ・シャトーとは厳しい審査基準をクリアした世界のホテルやレストランのみが加盟することができる会員組織で、旅好きの間ではつとに知られています。ルレ・エ・シャトーのメンバーならまずハズレがない! と私も海外を旅するときの大きな指針としています。山口シェフはそんなルレ・エ・シャトーのシェフとしても活躍され、昨年11月、東京で開催されたアジア初となった世界大会のガラディナーでも陣頭指揮を取り、世界中の美食家たちから大きな称賛を浴びました。
兵庫県・丹波、姫路などで自然農法で育てられた土のパワー溢れるいまが旬の菊芋、蕪、大根、白人参、牛蒡。また神戸髙見牛など、生産者の熱い思いを伝える地元素材を中心に展開されるお料理の数々は、バターやクリームを使わず、素材そのものの真髄を引き出すロワゾー氏直伝の水の料理で、美食家たちを魅了してやみません。