先斗町を南に下がって、四条通りを超えると、通り名が「西石垣(さいせき)通り」に変わる。その西石垣通りと木屋町通りがぶつかるあたりの東側に見える一枚の細いドア。
そっと開けると、中はうなぎの寝床がずーっと奥まで続き、カウンターの向こうはオープンキッチンらしい活気に溢れている。炭火の芳しい匂いが立ち上り、焼いたり、揚げたり、カウンターに鎮座する生ハムを滑らかに切る様子など、美味しそうな臨場感に、思わず、ゴクリと喉が鳴る。
そっと開けると、中はうなぎの寝床がずーっと奥まで続き、カウンターの向こうはオープンキッチンらしい活気に溢れている。炭火の芳しい匂いが立ち上り、焼いたり、揚げたり、カウンターに鎮座する生ハムを滑らかに切る様子など、美味しそうな臨場感に、思わず、ゴクリと喉が鳴る。
ライブ感いっぱいのカウンターの、もっと奥には川床席が広がる。鴨川と四条大橋を望む絶好のロケーション。
その一角に陣取れば、「やっぱり冷えた泡よね」ということで、迷わず、スプマンテをボトルで注文。 マネージャー兼ソムリエの深澤健介さんが、ほっそりしたグラスに、魅惑の液体を注いでくれる間にも、だんだんと気分が高揚してくる。 昏れなずむ京の街を眺めつつ、しゅわしゅわっと繊細な泡で喉を潤し、そこに、川面から風がさあっと吹いてくれば、もう、何も言うことはない。 汗がすうっと引いて、体温が1度ぐらい下がって、胃の腑にスプマンテが染み込んで……。ああ、この瞬間が、川床の醍醐味なんだと改めて思う。