特集 / 海と山と川の幸に恵まれた鳥取の食を満喫する
カニの名店中の名店の夏に楽しむ、もう一つの味わい

鳥取

2019年9月17日

カニの名店中の名店の夏に楽しむ、もう一つの味わい
鳥取の名物と言えば、まず思い浮かぶのはカニだという人は少なくないだろう。最近では地域起こしの意味合いもあって「蟹取県」を名乗りPRしているが、そんな鳥取の飲食店の中でも食通からの評価が圧倒的に高く、全国からこの店に来るためにわざわざ鳥取に訪れるという人も少なくないという名店中の名店がこの『かに吉』である。『ミシュランガイド京都・大阪+鳥取 2019』においても、鳥取県内での最高評価である二つ星を獲得しただけあり、いまやさらに注目を集めている一軒。
写真のような特大サイズの甘エビは、漁港でもトロ箱一つ分くらいしか上がらない。鮮度が落ちると白っぽくなるため、染粉を使う業者もいるという。たしかに、この色をした甘エビはなかなかお目にかかれないかも
写真のような特大サイズの甘エビは、漁港でもトロ箱一つ分くらいしか上がらない。鮮度が落ちると白っぽくなるため、染粉を使う業者もいるという。たしかに、この色をした甘エビはなかなかお目にかかれないかも

ただ、今回紹介するのは、「かに料理の名店」としての『かに吉』ではなく、カニ漁のない夏場だけスタイルを変えて営業する「夏のかに吉」こと、その名も『なつ吉』である。 『かに吉』の主人・山田達也さんは、カニはもちろん、山陰のあらゆる魚介の目利き。料理店の店主でありながら、鳥取市内から30㎞ほど東にある、兵庫県新温泉町にある浜坂漁港の仲買人でもある。浜坂と言えば、松葉ガニやホタルイカなどの水揚げ量で日本一を誇る、日本屈指の良港。その地で、最高の素材を手に入れる権利を持つ仲買人が営む店となれば、それだけでも期待が膨らむことだろう。

夏の山陰の海の幸と言えば、すぐに思い浮かぶのがこの白イカ。写真のもので熟成3日目。スポイトを使って包丁の切り目に入るように丁寧に醤油を垂らし、ぜいたくに一切れ丸ごと口に含むと、その瞬間から甘みが広がる
夏の山陰の海の幸と言えば、すぐに思い浮かぶのがこの白イカ。写真のもので熟成3日目。スポイトを使って包丁の切り目に入るように丁寧に醤油を垂らし、ぜいたくに一切れ丸ごと口に含むと、その瞬間から甘みが広がる

たしかに夏場はカニ以外にも魚種が減るという問題もあるが、それを補って余りある素材を手に入れることができるというのが、この地、そして『かに吉』の魅力だ。『なつ吉』は4月のゴールデンウイーク頃から10月まで、地元で水揚げされた山陰の魚介を、この地きっての魚介の目利きである山田さんが選び抜き、この地でしか食べられない料理法で、その日に水揚げされた魚介を堪能するための一軒である。

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