特集
食と歴史の宝庫、滋賀・大津、草津へ

滋賀・大津

2019年6月17日

食と歴史の宝庫、滋賀・大津、草津へ
近畿の水がめ、琵琶湖を擁する滋賀は古くから食材の宝庫としても知られる。近江牛や様々なジビエ、琵琶湖の水産資源、米や野菜の一大産地でもある。
さらに、天智天皇の開いた大津宮など古くからの歴史もある。そんな滋賀県の中でも、入り口である大津とその隣の草津には見どころがたくさん。歴史ある街をめぐりながら、滋賀ならではの味覚に触れる1日を楽しんでいただきたい。
編集 松尾 大(ぐるなび)

もんじゃの美味しさに開眼する。『粉もんダイニング あ・うん Ishiyama』

もんじゃの美味しさに開眼する。

新快速なら大津の次に停車する石山。奈良時代創建の大本山石山寺で知られるこの街で、JR石山駅から歩いてすぐのところにあるのがこの『粉もんダイニング あ・うん Ishiyama』。店名が示す通り、自家製麺やお好み焼きが楽しめる店であるが、関西では珍しいもんじゃ焼きも評判の一軒。関西での鉄板文化はやはりお好み焼きが中であるため、なかなかもんじゃ焼きを口にする機会は少ないと思うが、基本的な構成要素はお好み焼きと大差ないから、関西人の口に合わないわけがない。

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近江の豊かな幸を京懐石の技でいただく『近江懐石 清元』

近江の豊かな幸を京懐石の技でいただく

堅田港のほとりで川魚料理の店としてその歴史が始まったこちら。約70年前、2代目のときに現在の雄琴温泉の地に店を移し、料理旅館を営んできたが、現在の5代目主人・清本健次さんが跡を継いでからは現在の懐石料理の店となった。

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特別な空間でいただく、滋賀を代表するイタリアンの名店『リストランテ ラーゴ』

特別な空間でいただく、滋賀を代表するイタリアンの名店

大津市の中心部にある旧大津公会堂は、昭和9年に建設され、長年市民の交流の場として親しまれてきた場所。滋賀県近代化遺産総合調査では大津市内に現存する建築物の中でも意義あるものとしてランク付けされており、歴史的にも価値の高い建物だという。その大津公会堂が耐震補強工事などを経て生まれ変わった9年前にオープンし、この地で高い人気を誇るイタリアンが、この『リストランテ ラーゴ』だ。

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全国の料理人が欲しがる肉の匠によるビストロノミーレストラン『セジール』

全国の料理人が欲しがる肉の匠によるビストロノミーレストラン

先日放送された、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも肉に魔法をかける孤高の匠として紹介された『サカエヤ』の店主・新保吉伸さん。霜降り偏重、A5至上主義の日本のいびつな肉文化にあって、等級ランクが劣る肉のポテンシャルを最大限に引き出すということで、全国の料理人、食通が彼の仕上げる肉を扱いたいというほどの人物だ。その新保さんが南草津の『サカエヤ』の横に開いたレストランが『セジール』だ。

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東海道の旧き良き宿場町で名建築を愛でながら舌鼓を『大津 魚忠』

東海道の旧き良き宿場町で名建築を愛でながら舌鼓を

大津の中心部、県庁からほど近い場所にある京町は、東海道五十三次の52番目の宿場町・大津宿のあった場所。東海道五十三次中最大の宿場であった街だけに、いまも古い町並みが残っている。その中でも特に立派な建築で存在感を放っているのがこの『大津 魚忠』だ。もともとは呉服商が明治38年に建築したもので、日露戦争を挟んで4年の歳月をかけて建築されたものだという。現在、国の登録有形文化財に指定されたこちら、なんと言っても見ておきたいのは、植治こと七代目小川治兵衛による奥庭。平安神宮神苑や円山公園、無鄰菴数々の名園を作庭した植治の作品を独り占めできるだけでも価値がある。

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