特集 / 歴史遺産と恵まれた食材を存分に楽しみに下関へ
いま、下関を飛び越えて注目される気鋭のレストラン

下関

2019年3月18日

いま、下関を飛び越えて注目される気鋭のレストラン
3月1日でオープンから丸二年を迎えたばかりにもかかわらず、下関はもとより、アジアからも注目されているレストランがこの『レストラン高津』。
オーナーシェフの高津健一さんは地元・下関の出身の35歳。高校卒業後すぐに福岡のレストランで修業したものの、一度家業を手伝うために地元に戻る。しかしながら、とあるきっかけから料理の世界に戻り、カナダで1年修業したのち、下関のイタリアン、NYの名店『Basta Pasta』などで腕を磨き、福岡・西中洲にある超人気店『ラ メゾン ドゥ ラ ナチュール ゴウ』でスーシェフを務めた人物。店をオープンするにあたり日本料理でも短期間修業したのち、満を持して地元に凱旋した。
この建築物は昭和元(1926)年に建てられたもので、もとは当時日本の捕鯨事業の中核だった東洋捕鯨の下関支店があった国登録の有形文化財
この建築物は昭和元(1926)年に建てられたもので、もとは当時日本の捕鯨事業の中核だった東洋捕鯨の下関支店があった国登録の有形文化財

高津シェフの作り出す料理は、フレンチをベースとした、いわゆるイノベーティブと呼ばれるものにカテゴライズされるもの。ただ、イノベーティブといっても奇をてらったものではなく、むしろシンプルな料理が多い。シェフ曰く「あまり重ねすぎて何を食べているのかわからない料理はダメ」という。必要最小限のパーツと味を組み合わせることに重きを置く。見た目だけでは味の想像がつかないが、使用する食材を訊き味わえば、素材のエッセンスが口中に広がり、ある種の懐かしささえ覚えるのような味わいとなっているから不思議だ。

6,800円一本という信じられないくらいにリーズナブルで約9皿程度のコースが組み立てられる。こちらは下関の新タマネギとウニ、コリアンダーの一品
6,800円一本という信じられないくらいにリーズナブルで約9皿程度のコースが組み立てられる。こちらは下関の新タマネギとウニ、コリアンダーの一品

写真の新タマネギの料理も、見た目ではウニが主役のように感じるだろうが、あくまでも新タマネギの料理。ゆっくり火入れしてエッセンスが引き出されたタマネギは素材だけの味だとは信じがたい甘さ。エスプーマで柔らかな口当たりの中にウニが表れ、食感でアクセントを与えつつ、その濃厚な甘みはタマネギと同化していく。そこにコリアンダーの余韻がキレを与える。タマネギとウニという下関の食材の良さが際立つ逸品だ。
ただ、食材は下関に固執しているわけではなく、地元にいいものがあればそれを使うというスタンスだ。例えば野菜は地元のものがほとんどだが、全体的にみれば6割程度。魚は以前の職場がある福岡から仕入れるものも多い。

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