特集 / 京都が一番美しい季節に、紅葉を愛でつつ美味しいひと時を
茶問屋のカフェでいただく本物の抹茶スイーツ

京都

2018年10月15日

茶問屋のカフェでいただく本物の抹茶スイーツ
千手観音坐像を中央に千体並ぶ観音像が圧巻の、国宝「三十三間堂」近く。ここに2012年にオープンした、茶問屋が営むカフェがある。高品質な抹茶やほうじ茶を使ったパフェやかき氷が評判で、行列が絶えない一軒だ。三代目店主は清水ひらくさん。昭和55年生まれで、宇治の茶業研究所で一年、台湾で一年お茶の研鑽を積んだ後、実家を継ぐと決心。大阪の茶問屋が、「人生をかけて」京都に進出したのには理由があった。
店は緑の暖簾が目印。古民家を改装した、黒が基調の和モダンな雰囲気。
店は緑の暖簾が目印。古民家を改装した、黒が基調の和モダンな雰囲気。

家系は代々酒問屋だったが曽祖父の代で廃業し、昭和20年、「お茶が無くなることはないから」と、戦争帰りの祖父が今の会社を創業。宇治に通ってお茶を仕入れ、問屋として飲食店やホテルなどに良質の茶葉を卸していた。しかし、時代は産直ブーム。お茶=京都というイメージはぬぐえず、業績は徐々に右肩下がり。お茶の香りと共に育ち、父の背中を見てきた清水さんは、京都にアンテナショップを構えて、「もっとおいしいお茶を発信していこう」と決心した。「あくまで“清水家の基準”ですが、おいしいお茶とは、うまみ、甘み、苦みのバランスがよいこと。最近、甘くてうまいお茶がおいしいとされていますが、苦みは必要。抹茶だけでなく、煎茶、玉露も、ほどよい苦みはあったほうがよいですね」。

1日5食限定の、お濃茶ガトーショコラ650円。抹茶の濃さとねっとりした食感が魅力。(価格はすべて税抜)
1日5食限定の、お濃茶ガトーショコラ650円。抹茶の濃さとねっとりした食感が魅力。(価格はすべて税抜)

オープンした当時は、お茶がメイン。店に電話が鳴れば「抹茶パフェ」の問い合わせのみで、閑古鳥が鳴く日々が続いた。「“お茶を飲んでほしい”は店側のエゴかもしれない」と思い始めたとき、たまたまスイーツ好きのスタッフが加入し、スイーツを主軸にしようと研究を始めた。抹茶スイーツは数あれど、抹茶のおいしさを伝えきれているものは少ないと感じ、他にはない、すっきりとしたあと味の抹茶スイーツでお茶を発信したいと模索していた中、スペイン発のエスプーマと出逢った。

看板のエスプーマを使った、抹茶のエスプーマパフェ780円。最高級の抹茶、和三盆の蜜、少量の生クリームを使ったムースは抹茶の香りや苦味が口中に一気に広がる。
看板のエスプーマを使った、抹茶のエスプーマパフェ780円。最高級の抹茶、和三盆の蜜、少量の生クリームを使ったムースは抹茶の香りや苦味が口中に一気に広がる。
記事の続きや限定特典(対象店のみ)は、ぐるなび会員登録/ログイン(無料)、およびおとなび会員(無料)とのID連携(無料)をするとご覧いただけます。
ぐるなび会員登録/ログイン(無料)する
  • ID連携とは、「おとなび」会員IDと、「ぐるなび」会員IDを連携することをいいます。
  • 通信費用は別途発生いたします。