特集 / 初秋の播州路でならではの味覚を味わう小旅行へ
日本トップレベルのピッツァが楽しめるご夫婦が営むイタリア食堂

兵庫

2018年9月17日

日本トップレベルのピッツァが楽しめるご夫婦が営むイタリア食堂
開店以来14年間、連日予約の取りにくい状況が続き、本場ナポリの食堂さながらの活気に満ちている『チーロ』。賑わう理由は明白だ。ピッツアイオーラの小谷紀三子さんが窯で焼く香り高いピッツアはもちろん、小谷聡一郎シェフが腕を振るうパスタやメインなどの料理が、シンプルながらも素材の冴えた美味しさなのだ。店は、今はなきたこフェリー乗り場近くにあったが、2年前に移転。現在は、漁船の並ぶ海が眼前にひろがる、好ロケーションにある。
小谷聡一郎シェフと紀三子さん夫妻。いつも笑顔にあふれている。
小谷聡一郎シェフと紀三子さん夫妻。いつも笑顔にあふれている。

小谷さん夫妻は、赤穂にあるナポリピッツアの名店『さくらぐみ』で知り合い、2004年、結婚を機に独立した。二人とも、生粋の播州人だ。「播州の中心は姫路ですが、その台所は明石ですから」と笑う。聡一郎シェフは、『ル・コルドン・ブルー』でフレンチを学ぶもののイタリアンに魅了され、『サルヴァトーレ』、『さくらぐみ』で修業。紀三子さんは『さくらぐみ』の他、ナポリで現地の技を会得。ピッツアイオーラとして、関西では第一人者と言える存在だろう。「開店当時から変わらず妻はライバル。お客さんに妻のファンも多いので、負けられませんよ」と聡一郎シェフは話す。店は2017年、2018年に、イタリアのガイドブック『ガンベロロッソ』に掲載されているほど本国からも評価は高い。

移転を機に、「さくらぐみ」仕様の薪窯を8枚焼きへとパワーアップ。薪は近所の材木屋が扱う硬い雑木を使用している。
移転を機に、「さくらぐみ」仕様の薪窯を8枚焼きへとパワーアップ。薪は近所の材木屋が扱う硬い雑木を使用している。

「野菜は小野市にある親戚の畑で採れたものを、魚は明石港で揚がったものを中心に使っています。地元の素材8、その他2くらいの割合かな」。メニューはアラカルトが主体だ。今ならハモや太刀魚を使ったフリットやパスタが季節メニューとして、定番は前菜、パスタ、ピッツア、メインと目移り必死な数々がずらりとオンリスト。奇をてらうことは決してなく、定番の料理を変わらず作り続けている。「色の美しさなどは気にせず、あくまで味だけを潔く追求しています。その結果生まれるのが自然美。女性で言えば、すっぴんの美しさですよね」。

ナポリでもおなじみの、海の幸のサラダ790円。ボイルしたタコ、イカ、ムール貝にたっぷりのレモンを絞って。素材の鮮度がダイレクトに伝わる。
ナポリでもおなじみの、海の幸のサラダ790円。ボイルしたタコ、イカ、ムール貝にたっぷりのレモンを絞って。素材の鮮度がダイレクトに伝わる。

不動の人気を誇る、大ぶりの鯛を一本使ったアクアパッツアや、数種の魚を丸ごと入れた窯焼き、魚介がたっぷり入ったブイヤベース……。メインの魚料理は、明石の昼網で揚がった鮮魚の種類や調理法を相談しながら選択でき、2人では食べきれないほどの豪快さが魅力だ。「素材をそのまま活かした分かりやすいナポリ料理こそが、僕の得意とする料理。みんな一緒に、大皿を囲んでわいわいと賑やかに食べられるのがいいですよね」。

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