靱(うつぼ)公園といえば、ここ数年「住みたい街ランキング」の常に上位に顔を出すエリアで、大阪市も靱公園を訪れる人がもっと増えるようにと、さまざまなイベントを行い、公園整備事業を熱心に展開している。周辺のお店も公園からも直接お店に出入りできるようにしたり、公園を借景にしたりしている。
東京の人がタクシーで梅田(大阪駅)や心斎橋まで行くと驚くのが、1,000円もしない料金で都心の喧騒を離れて、ケヤキ並木が続く住宅街の広い公園にたどり着くことだ。
東京駅—日比谷公園と同程度の距離感だが、住まいのバリエーションが日比谷と違って多彩……というところも手伝って、人気街道驀進中なのである。
飲食店同士の切磋琢磨も盛ん。このリラックスな空気感を取り入れた内装だけではなく、料理のレベルが高い店が集まるようになり、ますます人気も高まっている。2016年に神戸市東灘区から移転してきた、実力者・島田敦哉氏による『ルイブラン』は、今の靱公園エリアを象徴するような店だと言っても過言ではないだろう。